背中の痛み

意外と地味な 背中の痛み・こり

通常、治療にいらっしゃる方で辛いところをお尋ねすると、「首や肩が…」もしくは「腰がつらくて…」ということは良くありますが、その間にある背中が辛い、という方はやや少数派のようです。しかしこの背中の痛み・こりは、実は重大な体の黄色信号のことがあるのです。

背中の辛さを訴える方は、だいたい肩甲骨のあたりから腰の上ぐらいまでの間が辛いことが多いのですが、この範囲は首肩や腰と違い、筋肉の着き方や構造は比較的シンプルです。またその筋肉が担当する動きも、他の部位に比べると地味で、なかなかこの部位の筋肉の動きを自覚することは少ないかもしれません。


筋肉の運動は歩いたり物を持ち上げたりするだけでなく、同じ姿勢を維持することも含まれます。腕立て伏せが前者だとすれば、じっとしているだけの空気イスのような運動が後者にあたります。背中の多くの筋肉はオフィスでパソコンに向かっていたり、台所に長い間立っているときにも、姿勢を維持し続けるために動かない運動をずっとしています。

歩いたり物を持ち上げるなど、動きのある運動の場合、筋肉は伸びたり縮んだりするので、筋肉の中の血液がその動きに合わせて流れ、血行は促進されます。それに対して姿勢を維持するなどの動かない運動の時は、筋肉は収縮したままで血液は流れにくくなります。筋肉が運動している以上、血中の酸素や燃料となるエネルギーを消費し、二酸化炭素や疲労物質を血中に排出しますが、血行が悪くなる「動かない運動」の時、これらの出入りが悪くなるために酸素不足、燃料不足、疲労物質の蓄積が起こってしまいます。


このような時、患者さんの感覚としては「なんとなくだるい、全身がだるい」等と感じます。注意深く尋ねるとようやく「背中が」と教えてもらえますが、知らずに全身マッサージなどを受けても、背中の痛みやだるさが取れないとやはりスッキリはしないと思います。


古代中国では背中一面にほとんどすべでの内臓の名前がついたツボを配置しました。それらは今でも内臓治療の際、中心的な役割として鍼灸や指圧の世界では用いています。また、現代の医学でも、特定の内臓疾患の際には背中の特定の部位に痛みが出ることを診断に利用しています。(関連痛と言います)

このように背中の痛み・だるさは程度の差はあるにしてもかなり蓄積された疲労、もしくは内臓の問題(特に肺・心臓・胃腸・腎臓はよく見られます)を含んでいることが多いので、てんほう治療院でも背中への指圧・マッサージの際に注意深く観察しつつ、患者さんへのより的確な治療ができるように刺激しながら痛みや疲労の原因を探っております(こういう見方を切診とか触診といいます)。

通常、背中への指圧・マッサージは、背中の筋肉の盛り上がり部分を念入りに押すことが多いのですが、てんほう治療院ではさらに背骨のすぐ脇の部分、一見へこんでいる部分への刺激を大切にしています。この部分は筋肉の盛り上がり(脊柱起立筋といいます。いわゆる背筋です)の内側にあるのですが、背骨の一つ一つをつなぎ合わせている小さく細かい筋肉が密集している部分です。これらの小さい筋肉は、体を起こしたり重い荷物を持つ等の強くて大きな動きの時ではなく、姿勢を保ったり体幹の細かく正確な動きをコントロールするときに活躍します。まさに座っている時にちょっと視線を変えたり、スポーツ等で繊細で正確な動作をするときに働くのです。


このような細かい筋肉は、細かい動作もしくはほとんど動かない動作を強いられるような座りっぱなしのお仕事をしている方や、車の運転が長い方などは負担を強いられていることが多く、背骨のすぐ脇へのマッサージや鍼灸での刺激が良く効きます。治療が終わった後に「スッキリした」という感想を頂くため、このようにお体の不快感を作っている原因を細かく探りつつ、高い効果を出せるような治療を心がけておりますので、どうにもスッキリしない全身の疲労感でお悩みの方はぜひ一度てんほう治療院の治療をお試しください。

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