耳鍼治療の試し方

現在主に体鍼で治療されている鍼灸師の皆さんを対象に、簡単に試せる耳鍼療法のやり方を紹介します。

必要なもの
寸三以下、五番くらいの鍼
良導点が探せる機械(無くても可)

対象
筋骨格系の疼痛で、痛みのはっきりしている症例が分かりやすいです。筋・健の損傷、骨折など明らかに器質性疾患のものは除外します。

方法①

  1. どの出典でも良いので、耳介反射図を見て、筋骨格系の配置を把握します。
  2. 痛みのある部位に対応する耳の反応点の周囲を観察します。
  3. 周囲を指、爪で揉んでみて、圧痛や硬結がないか調べます。
  4. さらに狭い範囲を鍼の竜頭で刺激して、最も圧痛の強いところを探します。
  5. 刺激点を1~2点に絞り、消毒の後、直刺します。
  6. 5分~10分置鍼し、痛みの変化を見ます。

方法②(方法①の手順1~3の後に)

  1. 電探機の片方を患部に接触させるか、患部に刺入した鍼につなぎます。
  2. 反対側の電極を金属探索棒、またはステン鍼につなぎます。
  3. 探索棒もしくは鍼の竜頭で耳介の反射点周囲を探ります。
  4. 最も皮膚電気抵抗の低い部位を刺激点とします。
  5. 刺激点に刺鍼してパルス刺激をします。
  6. もしくは刺鍼せず、皮膚接触のみで通電させます。この場合、電圧を強めて、患者さんが感じるくらいにします。
  7. 通電して数十秒以内で痛みの変化を見ます。

 以上の手順で、置鍼時間を除けば数分しかかかりません。これである種の痛みは簡単に取れてしまうことがあります。また痛みがとりきれなくとも、痛みの局在がはっきりしたり軽くなったりするので、その後の治療が楽になります。もしくは体鍼による治療後の違和感が取れたりします。疼痛に関しては、その場で改善するかどうかで判断します。その場でよくならなければ、その後良くなるとは思えません。重度の腰痛などで耳鍼のような微小な刺激では効きそうにないようなものでも、すっかり楽になることが時々あります。個人的には明らかな筋の痙攣による初期の腰痛で、対耳輪に強い圧痛があるケースには効くような気がします。どうぞ試してみてください。